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【不動産】沖縄の軍用地、相続税対策での購入は要注意?※大丈夫??

※この記事は令和2年1月初頭に記載しています。当時の情勢と少し異なる点があるのでご注意ください。記録として残しています。


軍用地購入は「究極の相続税対策」になる?

沖縄の軍用地を購入すると、「究極の相続税対策」になる、とまことしやかに言われています。

「タワーマンション節税」と同じく、実勢価格との差額を利用するスキームですね。

実際の取引価格と相続税評価額との差で節税対策になる、ということですが、最近の判例でその前提がひっくり返される可能性が出ています。

軍用地購入の本来の目的をどこに設定するか、が問われるこの問題について、少し考えをまとめてみたいと思います。

 

相続財産と軍用地評価のおさらい

管理人は、基本的に軍用地での資産形成は有効ですよ、というスタンスをとっています。

口コミ
積極的に買いなさい、ということではありませんので念のため

 

軍用地を持っていると財産評価を下げられる?

一般的に言われている軍用地を利用した相続税節税スキームの考え方を以下にまとめます。

  • 相続税は死亡した人(=被相続人)が持っていた財産にかかる
    (ものすごく大雑把に言っています)
  • 相続財産評価のルールでは、現金はそのままの金額、不動産は少し低めに評価される。
  • そのため不動産を購入すると、評価減のため相続税の節税になる。
    特に軍用地の固定資産税は民間地よりも低く設定されているので、相続税評価額はさらに低くなる
  • さらに融資を受けると、負債額がマイナスの資産として評価される
  • 加えて、相続税法第23条「地上権で存続期間の定めのないもの」の規定により評価を40%減額できる

そのため、相続財産における軍用地は、現金等に比べ大幅に評価を抑えられる、ということのようです。

 

原理原則としては間違っていません。
実際に相続税対策として軍用地を購入する方も多いようです。

この基本的な考えがひっくり返される可能性がある判例が出てきたから、厄介なわけです。

 

係争中の裁判と『財産評価基本通達第1章総則6項』のポイント

現在係争中の裁判の解説

2020年現在、問題の基となっている係争中の裁判の詳細についてはキーワードを検索してみてください。
詳しく解説している記事がいくつも出てきます。

 

概要を、ごくごく簡単に説明します。

  • ある高齢の男性が、生前に相続税対策のためにマンション2棟を約13億円超で購入した
  • 数年後その男性が亡くなり、原告の相続人が相続税申告する際、通達に基づく路線価評価および債務控除から、相続税ゼロと申告した
  • 国税庁は約13億円超で購入したマンション2棟の評価額が市場の取引価格よりも著しく低い相続税評価額になっていることに対して異議を主張、約3億円の追徴課税を相続人に求めた
  • 原告は追徴課税の取り消しを求め提訴、東京地裁は2019年8月末に国税庁の主張を認める判決を下した。2020年1月現在、原告は控訴中

相続財産を国税庁通達に基づく解釈で路線価評価すると、特に高額な都心のタワーマンションなどでは市場価格と著しく乖離するケースが出てくる、それに国税庁がストップをかけた、という係争中の裁判判例です。

普段あまり意識することがなく見落としがちですが、相続税は相続人等が自ら相続財産を算出し、申告する税です。

つまり、特に不動産等は価格の算出に国税庁との見解の相違が生じやすいのです。

 

『財産評価基本通達第1章総則6項』のポイント

この裁判における国税庁側の見解の根拠になったのは、財産評価基本通達第1章総則6項に記載される一文です。

(この通達の定めにより難い場合の評価)
6 この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する。

ポイントとなるのは、財産評価基本通達第1章総則6項の適用に明確な基準が定められていないことです。(←重要)

「国税庁長官の指示を受けて評価」される、著しく不適当とみられる財産とは、

  • 購入した価格と相続税評価額との差が大きい
  • 購入した時点と相続が発生した時点とが近い
  • 相続発生後、間を空けずに売却した (この辺表現が難しいです)

このような財産のようです。

現在控訴中の裁判については不動産の売却まではしていないようですが、相続税の算出プロセスにダメ出しされたわけですね。

 

軍用地の評価をどのように考えるか

今回のテーマの軍用地を利用した相続税対策のスキームでも、実際の取引価格と相続税評価額の差が計算上あまりにも乖離する、というところはかなり似通っている例に該当するのではないかと思われます。

係争中の裁判の行方にも左右されますが、この国税庁の見解および東京地裁の判決の影響は大きく、軍用地の相続財産評価にもかなり微妙な判断が求められてくるのではないでしょうか。

国税庁の裁量加減で常に財産評価が否認される可能性があるのは、節税を目的とした今後の軍用地取引に少なからず影響を及ぼすのではないかと考えます。

軍用地も不動産ですので確実に現金より評価は落とせますが、思い通りの節税効果を得られるか、は今後も判例を参考にしなければならないですね。

申告を依頼された税理士さんも、難しい選択を迫られそうです。

口コミ
やりすぎはよくない、ということですね。

 

まとめ:購入の目的を明確にする。ミドルリターン目的ならOK

このブログの裏テーマとして、沖縄を大好きになってもらって、現役時代・退職後の生活を豊かにしていただきたい、そのための情報を提供していきたい、という想いがあります。

そのための手段のひとつとして、沖縄の不動産を所有する、ということがあります。
そのための情報提供を積極的にしていこうと思っています。

 

沖縄に関わりを保つ手段として不動産を所有する、それ自体を目標とすることはとてもいいことだと思います。

ただ、もしその目的のひとつに相続税対策があるとしたら、軍用地の購入を慎重に考える必要が生じてきました。

相続税対策として購入した軍用地が、節税対策として通用しなくなるかもしれません。
もちろん、このような判断には税理士さんとの連携による見解が必要です。

どこまで税理士さんが腹を括れるか?相続発生後にこの依頼を受ける税理士はどれくらいいるでしょうか。
資産をお持ちの方は、生前から相続に強い税理士との連携が必要と言えそうです。

口コミ
やはり、軍用地購入は本来の目的である ローリスク・ミドルリターンを狙った投資戦略が最適だと思います。

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

  • この記事を書いた人

オキイチ

沖縄の小ネタ・お手頃グルメ・経済・観光・不動産をローカル目線で発信しています。フリーランス・専門職の沖縄移住を応援! それでは、今日も沖縄のよもやま話に、聞き耳を・・・。 プロフィール詳細はこちら

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